夢の話

夢で、夫はがんだという。

ひたいのところが、蝕まれている。

夢の中の人でさえ、少しずつ死んで行くのか。

夫が心配だ、と私は泣く。

夫は目が覚めてにっこり笑いかけてくれた。


病気で死んだんだったらまだ、心の準備ができたのかな、と思ったりもした。

でも、そんなことないな。

心の準備なんていつだってできない。


子どもも、パパに会えたらどんなにかうれしいだろう、と思うとかわいそうで。

私は全然立ち直ってない。

最近落ち着いて過ごせて来てるな、と思っていたのはまやかしだった。

夢にみて目が覚めると、あぁ、私は本当に本当に一人なんだな、と実感する。

一生幸せになんてなれないと思う。