思い出

旦那が死んでから仕事に復帰してすぐのころのこと。

私はまだまだすっごい痛々しい感じで、同僚ともうまく話せず、周りも気を使ってる感じで…

どうやって仕事に出かけてたのかわからないけど、うーん、ほんとどーやってたんだろ。

ってころ、何人かで行く出張があってその帰り、お昼に誘ってくれた人がいて。

うまく話せるかな〜って思ったんだけど、そしたら！その人はすっごいくだらない話ばっかりしてて、もー2人でゲラゲラ笑って。

全然旦那のこととかそんなのなかったかのようになってて。

その後もその人と出張行くと、ご飯とかに誘ってくれて、その度にくだらない話ばっかり。

もうその人は部署が変わっていないんだけど、時々思い出してた。

あれってどうだったんだろ。

気を遣ってくれてたのか、ほんとになんも考えてなかったのか。

普段からおちゃらけた人だったからなぁ。

 

で、今日なんだけど、あ、あれって絶対、すっごい気遣ってくれてたんだ、ってなんかストンとわかって、そしたら涙が出てきた。

 

あれから私は表面上は全然普通になって（多分）、腫れ物にさわる的な扱いは誰もしなくなった。

だけど、あの時あんな態度で私をちょっとだけ元気にしてくれたあの人は、ほんとにすごい人だったんだな、と思った。